「無農薬栽培の野菜」そして「農薬を使用した野菜」
とかく、一般的な消費者はこの2択にしがちです。
○か×か、イエスかノーかに。
よく直売所のお客さんに聞かれます、
「これ農薬使ってる?」「無農薬栽培の野菜?」と。。
例えば、野菜の栽培過程において、農薬使用というものが
たった1度処理する作業であれば、使用・不使用の2択で選別
して正解ですが、農薬散布というものはそういうものではない。
もちろん、全くもっての農薬使用0ならば無農薬栽培ですが、
僕が気になるのは
「1回以上の農薬使用した野菜でも度合いは様々と言う事」
つまり、
たった1回の散布もあれば、基準値限界までの散布もある。
その1回~限界までの範囲は、
「一般的な想像より、実はかなり幅広い」
野菜作りや・農薬に関わったりした事の無い人の感覚で、
「農薬を使用して作られた野菜」と聞くと、4~5回くらい?
6~7回くらい散布かしら?などと、結構適当に想像します。
しかしそれは生産者ごとにかなり開きがあるのです。
そして野菜ごとにもだいぶ変わります。
本当に最低限散布する人もいれば、基準値限界まで
農薬使用する人もいます。
これをスーパー等では同じ土俵でひとくくりになっています。。。
では、農薬使用の例をあげてみましょう。
農薬の使用量というのは、各都道府県によって、作物ごとに
最大基準値(慣行レベル)と言うのが決められております。
その最大使用量というのが、先に述べたように意外に高いのです。
「キャベツ」で考えてみましょう。
農薬の種類や成分にもよりますが、ごく平均的なモノと考えて、
最大農薬散布回数はどれくらいだと思いますか?
3回くらい?5回くらい?
いいえ・・・
「平均約20~30回ほど散布してもOKなのです」
ってことは、栽培期間的にほぼ毎週農薬散布可能なのです。
驚くべき基準値です。
アオムシがついたから・・・アブラムシが付いたから・・・
などと目視出来てからでは葉物野菜は特に致命的になるので、
一般大手農家ではほぼ毎週散布になってる所も多いのです。
ある県においてはニンジンで約40回までOKもビックリしましたw
(*本来は、濃度や成分において基準に当てはめます。この回数は
あくまでその基準値を元に、実際の散布計画での使用回数を
平均化した数値となります)
家庭菜園などで、仕方なく数回農薬を撒いたのに、
「それでも虫に喰われた;」などは実は当たり前の話なのです。
ハウス栽培で完全封鎖して害虫防除したり、
露地では被害が出る前に何度も農薬撒いたりと、
スーパーに並ぶキレイな野菜にはそれ相応の理由があるんです。
もちろん、大規模=農薬まみれと言ってる訳では無いですよw
効率・収益・品質を維持するためであり、かつ国が定める基準値内
なので、法律上問題ないですし、大規模で無農薬の農家もいます。
僕のような小規模の野菜作りで実際に農薬を最低限使用しても
それでも被害にはやっぱり遭います。
もっと早く、そしてもっと回数多く・・・って結局なっていくのかもしれません;
「この散布でそれでもこれだけ被害出るって、、、じゃあ、スーパー
とかで売られてるのって、どんだけ農薬撒いてんだ@@;??」
と、本気で首をかしげたり、いろいろ想像する事が。。。
以前ある農家の人が言ってました。
「中○産の枝豆なんて水替わりに農薬だよw薬の質も悪いしね」と。。
う、う~~~ん・・・・。。。。。
まあ、見た聞いたで判断したくないですが、実際自分で枝豆を
露地で作って見ると、中○産みたくあれだけ見た目綺麗に
仕上げるとなると・・・って考えると、
まんざら大げさな話じゃない気がします・・・><;。
これらの農薬の具体的な現場事情は意外に知ってる人は
少なく、また実際
農薬うんぬんで事件・ニュースになる事も少ないのも事実。
そう考えると、家庭菜園でビクビクしながら2~3回農薬を使用
する事なんて、僕的には全然たいした事じゃないと思ってます。
もちろん、使用しないに越した事はないですが、
何が何でもで農薬使用を拒絶して、病気になり虫に食われ、
収穫すら出来無かったら本末転倒になってしまいますし><;。
大事なのは、
「様子を見ながら最低限の散布にとどめる事」かなあ。
家庭菜園や小規模栽培なら、管理に手がかけれるので、
野菜と相談しながらそれが出来るのが強みかと思います。
人間の病気のお薬と一緒で、身体に対して最低限の服用で
元気に戻すようなイメージかな^^。
少し話がそれましたが、
このように、農薬の使用基準に関しては、一般消費者が思ってる
感覚とずいぶん開きがあり、同じ作物でも2~3回の農薬使用で、
「無農薬じゃない」と言われる野菜もあれば、限界ギリギリまで
何十回とダクダクに農薬を撒いても、店頭に並べば同じ扱いです。」
作る側も買う側も、すこ~~し視野を柔らかく広げて、
無農薬じゃない=NOや安心出来ない野菜ではなく、
「農薬使用した野菜でも、限りなく無農薬に近い野菜もあれば、
驚愕の散布回数で流通してる野菜もあるという事」
頭の片隅に入れておきたい事です。
今、放射線量が問題になっていますが、あのように機械でピッピと
農薬を数値化して簡単に測れるものではないですし、
なにより、農薬の事で問題になる事自体が日本では少ないので、
作る側や売る側次第の現状。
慎重な人もいれば、いい加減な業者はいつの時代もいます;
でもまあ、見方を変えればこれだけ基準値が高いって事は、
それだけ今は農薬も安全な成分に改良されつつありますし、
適量・適数守っていればそこまで神経質になる事も無いかも、、
って気がしないでもないです。
不安だからこそ、自分で作るべしwな時代でしょうか。
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