「卵」
8月も半ばが近づきますと、大抵のカブトムシは残念ですが次々と
天寿を全うしていきます。
長いものでも、8月いっぱいくらいの寿命でしょうか。これはまあ羽化した
時期にもよりますが、平均して30日~50日くらいが寿命です。
さて、前回紹介したようなきちんとした環境で、元気なオスメスと一緒に
飼育していたり、交尾を確認していたら、残った飼育ケースの中には
卵が産みつけられている確率は高いです。
しかしここからが注意。
よく飼育マニュアルなどを見ますと、卵の採取から~となっていますが、
これは僕はお勧めしません。
飼育に慣れている方はいいのですが、安易に卵を土の中から取り出したり、
よその容器やマットに移すのは、卵に無駄なストレスを与えたり、
また乾燥などのリスクも負うことになります。
カブトムシももちろん、「ここでなら幼虫の孵化や成長に適している」と、
本能で感じ取ってその場にベッドを作り産卵しています。
実際、卵は周りのマットはギュッと固められて、程よい保湿も
保たれてます。ちょうど、ゆでたまごの黄身が
カブトムシの卵で、白身がマットのような感じでしっかり密着してます。
そこから無理に出すメリットがもしあるとすれば
よく、「孵化した幼虫が他の卵を傷付けない為。」くらい。
ですが、思ってる以上に複数の卵が同じタイミングで孵化します。
ですので余り気にせず、卵が孵化して幼虫になるまでの、約3週間ほど、
ケースが大きければ約1カ月近く待ってから、中を確認するのを
お勧めします。
自然と孵化した幼虫が元気よくエサを食べていると思います
それから幼虫用にとあれこれ準備するくらいがちょうどよいです。
↑1ケースで飼育してた1匹のメスの幼虫。20~25くらいいます。画像左上の1匹だけ、なぜか巨大化@@;。
「幼虫」
産まれたての幼虫は、細かなマットを食べます。これも今では
ホームセンターで売られているから便利です。
そして成虫飼育のころから、この幼虫用マットで飼育していれば
問題無しで無駄もありません。
成虫マット専用で売られているもの(木クズみたいなもの)は、発酵
しておらず、黄色いただのおがくずになっているものが多いです。
これは産まれたての幼虫は全く食べれませんのでお気を付けください。
茶色~黒色したマットが、幼虫のための発酵した餌マットです!
もうひとつポイントとして、
幼虫を他のケース、マットなどに移動する際、元々居た周辺の
マットを必ず入れてください!
これは、生まれたての幼虫の場合だけでなく、幼虫飼育全期間での
マット交換にもやったほうが良い作業です。
あまり知られていませんが、マットをすべて一斉に交換すると、
見た目はリフレッシュして、糞も無く良い環境になったように見えます。
がっ!
食欲が一気に落ちる事が多々あります。場合によってはそのまま衰弱して
数日と経たずに死亡します。
マット交換直後の体重激減の一番の理由もこれが原因という事が多い!
さて、幼虫の育て方、と言っても、このマットを1~2カ月に一回、
半分ほど替え(幼虫の数やマットの劣化具合によります)あとはそう~っと
しておくくらいなので、いくつかポイント&注意点だけまとめておきます。
(カブトムシ成虫の大きさは幼虫の期間の成長で決まります!)
幼虫は~冬眠(冬越し)までの期間が一番エサを食べます。
そして冬眠明け~サナギまでの間も食べますが、成虫の
大きさをほぼ決めるのは、前者の孵化~冬眠までの食事です。
孵化からたった2カ月ほどで驚くほど大きくなりますので、
この間に餌となるマットの補充&交換には注意しましょう。
さきほど記したように、マット交換は全部ではなく、半分ほど
が好ましいです。この際、マットの中には1cmほどの固い糞がたくさん
あると思うので、これをふるいなどで取り除いてあげます。こうすると残って
いる餌となる部分も再利用できますし、糞が無くなることで、
次回の交換の際、食事具合などの確認が出来て一石二鳥です。
この期間でいかに幼虫を大きくするかで成虫のサイズが変わります
(注意する餌)
数匹をケースで買う場合ならマットも市販のもので補えますが、
数が増えるとコストも上がり大変です。
安価な牛糞や腐葉土などを混ぜたり、自作マットなどでエサ量を確保
することも可能ですし工夫の一つです。
ただしここで注意してほしいのは、
ホームセンターの園芸用の牛糞や腐葉土の中には、消毒やら殺虫成分が
含まれている可能性があります。
あと、同じ腐葉土でも針葉樹(松など)が入っているものは避けてください。
針葉樹には防虫効果があるものもあり、
僕は今年、これらが間違って混入したと思われる原因で、同じ症状の
たくさんの奇形成虫を出すという、大変かわいそうな事をしてしまいました
わが家のはすべて羽根の奇形で、飛ぶとこが出来ないので、森に放つことも
かわいそうでできず、何十匹と全部養いました><。
(幼虫が地上に出てくる)
これはよくあるトラブルです。おもな原因は2つ。
*「マット内(ケース)が狭い!」
幼虫は幼虫同士、互いの位置を把握したり(サナギの部屋同士が
ぶつかったり壊れたりしないのはこのため)、 一説には互いの状態を把握
しています。(同じ日にサナギになったり同じ日に一斉に地上に出てくるのも、
偶然では ないのかもしれませんね^^)
ですから、お互いの距離が狭すぎると行き場がなくなって地上に出てしまいます。
*「マットの水分が多すぎる!」
幼虫はもちろん呼吸しています。マットは体の乾燥を防ぐために、
ある程度の保湿は大切ですが、過度の水分は禁物です。
窒息死してしまうからです。これも息をするために地上に出てきてしまいます。
マットはなんとなく湿ってるかな、くらいの保湿で十分ですので注意してください。
この2点を改善しても、地上に出てきてしまう、もしくは再度出てきて
しまう事もあります。この場合、大抵の場合は残念ながら改善することなく
死亡することが多いです。おそらく、地上に出てきた時点で、
すでにかなり衰弱している可能性が高いと思います。事前に注意するか、
他の幼虫に二次被害が出ないよう注意するしかありません><。
「冬越し」
・・・さて冬越し。外国産のカブトは冬の間も暖かい温度を管理しなければ
なりませんが、国産は外で飼育し、冬越しさせても問題ないでしょう。
むしろそのほうが安全です。室内で暖かく飼えば、絶えずエサを食べ、
バカでかくなるわけではありません^^;。ベランダとかでも十分です。
国産カブトムシの幼虫は寒さに強いですので、
無理に観察したりいじったりせず、そっと春が来るのを待ちましょう。
(尚、室内飼育は小バエが飛びまくって大変です><)
ここは僕流ですが、冬越し前に十分マットを交換&補充し、それを
そのまま冬眠明け用のエサにします。
理由は3つ。
*冬眠明けといっても、熊や蛙のように出てくる訳ではないので、
時期を間違えて下手にストレスを与えるのを防ぐ。
*冬眠明けの食事は、体力回復とさなぎになるための準備だと思ってます。
ですので、冬眠前ほどエサは食べませんし、急に環境を変えることも、
あまりいいことだとも思いません。
*冬の間に、マットの底は適度に固くなっていきます。これはサナギになる
部屋(蛹室)を作るのに非常にほどよい環境で、これを壊してまでマットを
入れ替えふかふかにするのももったいないからです。
ただし上記はあくまで、わが家の育て方ですので、冬眠明けにマットを替えたり
しても、底の方を固く固めてやったりする方法も可能です。
「サナギ(蛹)」
白かった幼虫は、黄色みを帯びてきます。蛹になる準備です。
マットの固さなど、環境がしっかりしていれば、幼虫同士、互いに距離をとり、
蛹になる部屋(蛹室)を作ります。
ここから先は触ったり、マットをほじったりしないでください。
蛹室を壊す恐れがある他、この期間がもっとも幼虫&蛹がストレスを
感じる時です。万が一蛹室を壊してしまった場合は人工で作る必要があります。
「蛹室を作る作業は生涯に1回のみです!作りなおしはしません」
ちなみに、この時期の段階でも、マット環境が不自然だと、幼虫がサナギの
部屋を作れずに地上に出てきて死んでしまうこともあるので、
その点を踏まえてケース内が狭すぎる、など注意してください。
・・・さてさて、長文失礼しましたが、ざっとこのような感じで飼育してます。
大切なのは過度にいじらず、
そっとしておく事が大切な期間が多いということです*・・
画像なども整理できましたら、わかりやすいように、常時UP&編集したい
と思います。ご参考にしてください。
自家製のマット・エサ、並びに人工蛹室などの作り方はいろんな方法があり、今回省きましたが、
多数の方が公開してると思いますので、是非探してみてくださいな^^v
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