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白タマネギ栽培~

 2回目になる白タマネギ栽培。

大規模農家ではない自分にとっては、こういう変わり野菜で

他の生産者との隙間をぬって勝負する。

 昨年の一回目は、正直出来るには出来たものの、

それが本来の白タマネギの特徴なのかよくわかりませんでした。

 昨年の秋から2度目の栽培として育苗から始めたのですが、

なかなかハイリスクな白タマネギ。

 まず、種が圧倒的に高い・・・。

赤タマネギは通常のタマネギより何故かやや高く売れますが、

需要や回転率が悪い。でも種代は知れてる。

 白タマネギの種はとても高い。。。

そして、本来の白タマネギというのはどのようなものか・・・。

 そんな中、年明けくらいかな、

とある番組で白タマネギ農家の番組がやってました!

 これは・・・願ってもない参考資料だ!

それによると、白タマネギは「青切り出荷」と言って、

通常のタマネギが茎の根元から倒れる頃が収穫適期と比べ、

白タマネギは、まだ茎が青々としてる頃に収穫するとのこと。

 ふむふむ。。。

 そのタイミングで収穫したものが、風味も甘みもよく、

生で食べるのに適した特徴をもっとも発揮する。

しかしこの時期、タマネギの茎は天候次第で突然倒れるので、

どのタイミングで青切りしていいのか難しい。。。

 大きかろうが、小さかろうが、倒れる時はあっという間だし、

トウが立つのも昨日の今日で突然訪れる;;。。。

 タマネギは、トウ(ネギ坊主)が出たらダメ。

芯が入ってしまう。

食べれないわけではないが、

「食べれるもの」

「売れるもの」

「自信をもって売りたいもの」

は、別。

 坊主が出ても自家消費くらいは出来るので、

見つけたら早めに切ってしまおう。

 売るか売らないかは、生産者の価値観とモラルの問題かな。

個人的に調べたり、研究した結果を少し・・・。

まずタマネギにもっとも大切なのは日射量。

次に水かな。

温度は3番目かな。

 そして水分を好む割に、水はけも好むというわがままさもある。

まあ、それなりに何とか出来てしまう野菜なので、

過剰に神経質になる栽培管理ではないですが、

心の隅にでも意識しといて損は無いかと思います。

 さて、話は白タマネギにに戻りますが、

その番組で取り上げられた白タマネギ農家ですが、

さすがにプロという事もあり、やはりすごい事をしてて興味深かった。

 畑一面、白タマネギを栽培するわけですが、

当然タマネギに限らず、野菜にも突然変異というか、

他のタマネギに比べ、明らかに成長が早い株や、

大きさの大きい株が出てくる。

 
 それを収穫用ではなく、種取りように栽培方法を切り替える。

そして翌年、その種から栽培したタマネギをの中から、

これまた成長の早い株を選抜して種を取る。

 これを十何年も繰り返した結果、

何と9月に播種したにも関わらず、

「真冬の2月には収穫できる白タマネギの品種を作りあげたのです」

これがいわゆる「農家ブランド」ですね。

 まあ、タマネギに限った事では無いやり方ですが、

やっぱ何十年も試行錯誤や研究、努力をしたプロ農家はすごい。

 それはもう、その人でしか持っていないブランド品種ですね。

白タマネギは元々値が高い。

しかもそれを2月というありえない時期に収穫に持ってくるなんて、

まさに努力のたまものだ。

それはたった3個で200円オーバーで売れるという。。。

それだけの価値はあるね。

 高い種を買ってハイリスクで栽培してる自分にはまだまだだなあ。

ただ、あの綺麗なパール色には魅力がある。

後は味かな。。。

「なんだ、、、ただ白いだけか・・・」

なんて消費者に言われては、やりがいが無い。

「変わった綺麗な色したタマネギだな。。。お?、美味いな!」

こう言われてこそ作る価値が生まれる。

 すでに出荷が始まっていますが、色が綺麗というだけ、

物珍しいというだけで買ってくれる消費者も多いだろう。

元手が高いので、出来れば少しでも高く売りたいのですが、

白タマネギのベストサイズは200gほど。

 これくらいかな。

画像

普通のタマネギより結構小ぶりなのだ。

 
 なので、大きさで考えたら、なかなか値を上げるのが難しい。

かといって普通の黄タマネギなんて作ったら、

ピーク時には1個20円の世界。

とてもやってられない;;。

 だからまだ地元で生産者のいないこの白タマネギを、

来年もまた栽培しようと思っています。

画像

「ただ変わった野菜を作る農家」ではなく、

「こんな変わったおいしい野菜を作る農家」を目指して

少しでも早く勉強をして、出来るだけ早く結果を出さないと。。

 
 しかし、赤タマネギが通常のタマネギ栽培と似たような過程と比べ、

白タマネギは難しいなあ;。。。

本来、生食で食べる事に突出している白タマネギ。

いや、

生食で食べたいと思わせるようにむしろ仕上げないとダメだ。

しかも生で食べる事前提だと、一気に収穫して、

すぐに出荷調整して、一気に売りさばきたい所。

保存も効きにくい早生系統だし・・・。

 生でも苦みの無いピーマンを作るように、

「生」で食べてこそ、最も価値のあるタマネギにしないといかん。

 色は良い。

元々そういう品種だから、是が非でもそういう色になる。

画像

あとは「味」、と、「自家種採取」にこだわりたいところ。。

 種取りはまた、別次元の勉強だなあ。。。><;。

変わり野菜を主として栽培してる自分は、栽培野菜のほとんどが

F1品種。

 栽培>収穫することでいっぱいいっぱいだったので、

F1から種を採ったり、試験や実験する余裕がなかったので、

今まで毎年種買ってましたが、

 「自分ブランド」への挑戦も取り組むべきかもしれない。

 他の野菜もそうですが、この2年目の白タマネギ。

まだ本来の味や特徴を引き出せて無いと思います。

 見た目の綺麗な色のインパクトがせっかくあるので、

これだけで消費者の目には止まるから、それなりに売れる。

割高でも、珍しさで一回は買ってくれる消費者はいる。

 リピートがあるかどうかで、その価値があったかどうかがわかる。

今年の出来は見た目はいいが、あんま自信がなかった;

なぜなら、

「僕自身が、生のタマネギを食べれないから・・・;;」

収穫時に、気合で畑で採りたてをかじったけど、、、

普通のタマネギとの違いを比べる以前に、、、

「おええええぇ・・・

そこは我慢だぬ;;。。。

 見た目、形、大きさまでは今年の収穫でたどり着いたので、

あとは消費者が、

「ん?普通のタマネギとはちがうな」

と、言ってくれる「味改良」の領域に踏み込まないとね。。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (11件)

  • (´・ω・`)白玉ネギは作っていないんですわ。
    日持ちしないのが原因です。
    早採りすると一緒だしね。
    ネギの件ですが分けつ種なんですよ?
    あれは植え方で増える方向を抑制?してあります。
    今年、植えつけた間隔であのように一列に増えてゆきます。
    あの品種でもストレスのかかる畑だと一気に花が付きますが問題が無ければ花は付かず増えますね。
    (´・ω・`)ちなみに一度無くなりかけた品種を自家採種で増やしたオリジナル品種?になりますね。

  • 生タマネギ食べれないんですか。自分で食べられないのはちょっとハンディでしょうが、そんな人でも食べられるようになるタマネギをぜひ。

    スーパーで普通に買うやつは大抵えぐ辛い感じですね。肥料のやり過ぎとかですかね。実家から送ってくるやつはそうでもないです。

    自分は変わった品種・品目のタネを主に買って実家に送ってますけど、基本的には固定種から選ぶようにしてます。全部を自家採種するわけじゃないですけど。F1品種を買うのはスイカくらいかな。

    直売所出荷なら成長が揃いすぎずタネの価格も安い固定種の方がいい気がしますが、お気に入りの品種が見つからないですか?

    日本の大手種苗メーカーのカタログだとF1品種が前面に出て載ってますが、探せば固定種でもいろいろありますよ。変わり品種や海外の種苗メーカーのタネを扱ってる下記のサイトとかを覗くと日本とは品揃えが違って興味深いですよ。海外(イギリスのT&Mとか)のサイトを覗いても楽しいですよ。

    たねの森
    http://www.tanenomori.org/
    ナチュラル・ハーベスト
    http://natural-harvest.ocnk.net/

    それに自家採種するなら固定種からじゃないとダメじゃないですかね。F2で優良形質が得られる確率は低いと理解していますが。

  • 白玉ねぎ、初めて聞きました。
    皮まで白いのでしょうが、黄玉ねぎも白玉ねぎも皮剥いたら中は白で同じ???見た目のインパクトと味に違いがあるのでしょうかねー

    うちの家庭菜園では9割固定種、1割F1種です。毎年高い種を買うのがめんどくさい&バカらしくなってきたので(^o^;) 葉物やネギなんかは種安いので固定でも購入が多いですが。来年から農業始めますが、このままでいこうと思ってます。

    固定種ですと、地域によって合う合わない、不味い美味しい、料理での使いやすさ等で差がありますので、いろんな品種を試す必要がありますね~
    でもテレビの農家さんのように、自分の畑オンリーの野菜にさせていく楽しさはありますよ(^_^)

  • >(´・ω・`)さん
    分けつネギ、あれはある意味ワクワクしますね。
    増える快感が・・・。
    株間でストレスかかる事は予期してなかったです;
    参考になります。ありがとう御座います。

    >H2さん
    相変わらず、(いい意味で)いろんな情報網やサイトを教えてくださり大変参考になります。

    メイン野菜はF1が多いですが、ここ最近では、F1から種を取ってF2を作ったら、、と、少しづつですが、試験も試みています。

    こばじろうブランドの品種を作るには、早くても5年はかかりそうですね^^;

    何かしら、付加価値の付くような野菜を作りたいです。

    >ライココさん
    白タマネギは通常のタマネギと比べて明らかに白いです。白というよりパール色に近いです。

    ですが、普通のタマネギのように長々と乾燥させるとその輝きが黄ばんできます;;

    あらゆるタマネギよりも早く出荷して、その日のうちに売り切るwくらいの短期勝負な特殊なタマネギだと思います。
    標準サイズも200gと小さく、かなり博打的なタマネギだと思います。
    珍しいので、当たれば大きいです。でもただ白いだけではリピートが無い怖さもあります・・。

    「僕ブランド」って作れたら最高ですね。
    何年かかるかが苦悩ですが。。。

  • はじめまして。
    いきなりの質問で大変申し訳ありません。
    こばじろうさんは野菜栽培の知識とか栽培の技術はどなたから教えてもらったんでしょうか?
    自分も就農を考えておりますのでこばじろうさんのブログは大変面白く、興味深い内容なのでこれからも参考にさせてもらいます。

  • >takaさん
    こんにちは^^。
    閲覧ありがとう御座います。

    栽培方法等ですが、恥ずかしながら全部1からの独学です^^;。近くにプロの農家や師になる人が全くいなかったもので><;。
    なので、本・ネット・TV、参考になるものや気になった事はこまめにチェックしてます。

    他人の家庭菜園の畑や野菜とかもよく見ますよ。(コッソリとw)
    上手くやってるな~、とか、あれは失敗してるな~とか、結構観察してます。それで気になった事を家に帰って調べたりの繰り返しですかね^^;。自分では一年に一回しか作れない野菜でも、5人の畑の野菜を見れば5通りのやり方、出来の良し悪しが一年で5パターンも観察出来るので、それを自分なりに勝手にまとめたりして、参考にして栽培しています^^;。

    JAや市役所等に行けば、就農相談から、アドバイス、プロの栽培指導者等の紹介もしてくれますよ^^。
    僕は変わり野菜ばっかに手を出したので、そういった窓口には行きませんでしたが・・・。
    「そんな野菜知らんw」って言われそうだったので…(笑;;。

    元は遊びの小規模家庭菜園から初めて、短期間で一気に直売出荷や就農にもっていったので、まだまだ全然経験も知識も少ないですよ(泣。。

    少しでもブログ記事がお役にたてればと、今後も精進いたします(*´Д`;)v

  • こばじろうさん、早速の回答感謝いたします。
    独学での栽培大変凄いですね。尊敬致します。
    見て調べる事は大変重要な事ですね。
    失敗から学ぶ事もたくさんありますよね。

    JAや市役所に行っても栽培指導の紹介等もあるんですね。これもまた勉強になります。

    こばじろうさんのコメントを頂いてなんか勇気がでてきました。

    これからも体調などに気をつけて頑張って下さい。
    また質問やら色んな事聞くかもしれませんがその時はお力添え宜しくお願いします。
    勝手な事ばかり書いてしまい申し訳ありませんが・・・これからも参考させて頂きます。

  • >takaさん
    自分の作ってる野菜の栽培方法に関しては、少しはお役にたてるかもしれませんが、どの野菜もあくまで参考程度にしてくださいね^^。
    地域や圃場によって適切な栽培方法も異なってきますので。。

    経営に関しても、とてもサラリーマン並みの収入を得るような現状ではないので、その辺はマネしないようにw(笑)

    僕でわかるような事でしたら、出来る限りお答えしますので、いつでも気軽に質問して下さい

  • うーん、タマネギに限らない一般論ですけども、F1から自家採種して優良形質株を選抜していくのは徒労になりませんか? 基本的に、雑種第2代では優良形質はほとんど得られないとされています(ただし品目によって劣化具合はまちまちとか)。その中に稀に優良形質株が出現するとして、それ以外の株は劣化個体ですよね。自家採種しても同じクオリティのものができないから種苗メーカーはタネを高く売れるわけで。しかもどんな形質のものになるかは栽培してみないとわかりません(普通やらないので情報があまり無い)。こばじろうさんのポリシー的に売り物にできないものが大量にできてしまう可能性も。それとも売り物としてつくる畑とは別に、育種専用の畑で試験栽培? あるいはF1から戻し交配を繰り返して優良形質を固定することを考えておられるのでしょうか(F1の両親の品種の情報が必要)。生産農家をやりながらそれをやるのってとっても困難な気がするんですが。

    それよりも、固定種(すでに性質がそれなりに固定されている品種)を栽培する中から優良形質株の選抜を繰り返していく方が、現実的じゃないでしょうか。自家採種をする優良形質株以外は普通に販売できるわけですし。そのテレビに出ていたという白タマネギ農家さんがやっていたのはこっちじゃないかと思うんですけども。ちょっと調べてみたところ、現在一般的なタマネギの多くが交配種で、しかも雄性不捻だとか(別の不捻でない品種の花粉と交配しないとタネができない)。なので、固定種の白タマネギじゃないですかね。

    固定種に何か悪いイメージ持ってますか? F1種は美味い、固定種は不味い、ってことはないし、固定種でも変わり品種はたくさんあるし、近年F1種が主流なのは、タネを高く売りたい種苗メーカーの都合と、生育を揃えたい単一栽培農家の都合が大きいだけだと思いますよ。

  • >H2さん
    そうなんですよね。。
    白タマネギなんか今でも結構珍しいので、F1だけだと思っていました。
    ところが例の農家さんはその白タマネギを自家採種を繰り返して通常のタマネギではありえない種を確保出来てるから驚きです。
    F1を独自に固定化したのかな~?
    そう思うとすごいなあ~って思います。

    ちなみに、ちょっとF1ばっかりの記事になってるので、少々誤解を招いてしまってますが、
    固定種で栽培できるものは固定種で挑戦してます。
    白オクラ・シカクマメなどは固定種なので、良質な株は種取り株として自家採種して作っていますよ^^。

    ただ、固定種は暴れるので、その辺は難しいですね。
    昨年作った固定種の丸莢白オクラは、成長具合もさることながら、平気で5角形のオクラも数株出ました。
    一応、理想の株を種取りように確保して、今年播種しましたが、結果待ちですね^^;

    美味い・不味いはF1・固定種で判別してませんし、偏見もないですよw。
    ただ、100株単位で植えるようになったので、
    失敗が笑えないので、安定したF1を多めに作っている状況です。

    種苗会社も簡単に種採られたら困りますしね;。

    なかなかF1から種を採って試験栽培する余裕が無いので、挑戦や観察が出来ませんが、余裕が出来れば合間をぬって実験したいと思っています。

    追記ですが、教えてもらった種のサイト。
    かなり興味深かったので、ブックマークしました。
    今年の作付もまだ終わってないというのに、もう来年の事を考えています^^;

  • なるほど、F1ばかりというわけではないんですね。ちなみに白タマネギの固定種としては「愛知白早生たまねぎ」という伝統品種がありますね。伝統と言っても明治期にフランスから導入されたものだそうですが。「愛知の伝統野菜35品種」にも選ばれています。
    http://www.pref.aichi.jp/engei/dentoyasai/list/index.html

    ちなみに自分が以前タネを買ったことがある白タマネギは、下記の「Tonda Musona」という品種です(固定種)。実家の母に託したのですが、うまくいかなかったみたいです。ネギ類をタネから育てるのは、しっかり目をかけないと難しいですね。いつか自分でリベンジしたいとは思ってます。
    http://www.tandmworldwide.com/seeds1/product/gww0359/1.html
    この種苗メーカーのサイトで、左のメニューから「Varieties Grouped by Name」を選んで下方の「Fruit and Vegetables」を見るのもオススメですよ。こういうの見るの、楽しいですね。

    固定種は固定といえども100%の純系品種はなかなか無いでしょうから、過去のどこかの時点で混じった遺伝子が発現することもありますし、もちろん突然変異も起こりうるので、ある程度のばらつきは必然ですが、「暴れる」というくらいに影響がありますか。でもだからこそそこに優良形質株も現れうるわけで、営利栽培と育種を共存させるのはなかなか難しいところですね。でも自分は揃ってないの買うの好きですよ。使う場合には揃ってない方が使い勝手よかったりしますし。

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