「防虫ネットを張りなさい、防虫ネットを」
・・・以上!
なんて言ったら、そのへんからスコップが飛んできそうなので、
ちゃんと御説明
白菜・キャベツに限らず、冬野菜は
「背丈の低い作物の多い」
「そして葉ものが多く、葉が命と言う事」
これらを踏まえて、圧倒的に効果を発揮するのが、
「防虫ネット」
背丈が低い作物が多いので、トンネル仕立てが容易な面も
ありますし、なによりこれで
かなり簡単に無農薬栽培に近づける事になります。
「虫が来ないように、ネットで覆う」
これほどシンプルで絶大な効果、かつ地球にやさしい事は無い。
この単純で当たり前のような栽培方法が、
「冬野菜栽培では特に有効なのであります。」
近所の方やなんか、毎年露地むき出しで白菜、キャベツを植えて、
収穫までに害虫に四苦八苦しています。
そして出来るだけ無農薬でやりたいと。。。
逆にその方が難しいし、被害に逢うのは目に見えています><;。
真冬にすっ裸で北海道に行って風邪を引かないようにする感じ;;w
冬野菜の大敵はほぼイモムシ系・そして霜や冷たい強風。
イモムシは成虫が飛来して卵を産みつけて発生するので、
ネットでその飛来・産卵を事前に阻止出来ます。
そして防虫ネットと言うのは実は風除けにも効果が高い。
果樹畑でよく畑を囲うように青いネットが張られていますが、
あれも基本風除けなんです。(害獣侵入防止もかねてます)
光・水・適度な風を通し、余分なものは防御する。
単純な仕組みな事ですが、これが一番のおススメ。
しかし多少のデメリットがあります。
それは、ネットで密封してしまうので管理に多少手間がかかる事。
いちいちネットをトンネルから開けなければなりません。
でもそこは、ネットを外さなくてよい多少の工夫で乗り切れます。
「除草作業」
マルチを貼りましょう。銀マルチはおススメ出来ません。
あれは光を透過しますので持ち上げるように雑草が生えます;。
よほどの高温障害の出やすい品種でなければ黒マルチで十分。
白菜・キャベツなら、後々外葉が広がるので黒い部分も隠れます。
それでも地温上昇が心配なら、少し高価な白黒マルチです。
乾燥に弱い冬野菜にとってもマルチは効果が大きいです。
「追肥」
冬野菜は肥料喰いな野菜が少ない為、液肥栽培がおススメ。
マルチをめくって、トンネルをめくって化成を追肥となると、
結構手間がかかります。
その上比較的水分を要求する野菜が多いので、潅水代わりに
液肥を与えてあげれば、ネットも外さなくていいので、
一石三鳥です。
尚、液肥の場合、収穫1カ月くら前で追肥は止めた方が、
がまろやかになる気がします。
そこからは通常の潅水のみに切り替えましょう。
これらの応用により、いちいちネットを取り外さなくて済むように
なりますが、ただ2点だけは手間をかけてあげて下さい。
「間引き・1本立ちまでの管理」
1本立ちまで持って行けば、後は両サイドを密閉してしまえば
管理が楽なのですが、どうしても間引きだけはネットをめくらざる
をえません。
「どうせ間引きでめくるんだから、1本立ちまではネット設置無し」
「どうせ間引くんだから、それまではネットは仮止めでいいか」
が、油断大敵になります。
株が若いうちに卵を産みつけられていたり、マルチ内にヨトウムシの
たぐいが侵入されたりなどされてしまっていては、
元もこうもありません。
その後で密閉すればそれこそ虫カゴになって余計面倒になります;;
「播種・定植の時点からしっかりネットを張り、収穫までの間
その後の害虫の侵入を一切ゆるさないぞ~~」
という気持ちでここだけは頑張って下さい。
それが後々手間がかからず無農薬で収穫出来る糧となります^^。
これら防虫ネットが張れる範囲の栽培規模が前提ですので、
むしろ家庭菜園等での栽培規模のほうが強みです。
大規模露地栽培では、これをすると恐ろしいほどその苦労と
経費がかかるので結局農薬頼みになります;。
キャベツ・白菜など、スーパーで売られてるものは、
おそらく露地で大量生産のためかなりの農薬が必要です;;
上記の手間ほどで通常農薬だらけのキャベツ・白菜を
ほぼ無農薬で自宅栽培出来ると思えば、とても価値のある収穫に
なると思いますよ
防虫ネット・トンネル支柱は消耗品ではないので、
来年、再来年と使いましも出来るので重宝出来ます。
一つ、、、トンネルネットを張る際の大事な注意点ですが、
パッカー等で固定しても、必ずネットの両サイドはしっかりと
土をかぶせるなりして、しっかり塞いで下さい。
僕も昨年、「蛾や蝶が入らなければいいや~」
程度で、安易に手抜き設置してしまい、地面を這っての侵入を
許してしまいました;;。
一旦入られると、日中どこに虫がいるのか探すのが困難になり、
あげくのはて、結局農薬を全面散布して・・・なんて事になります;;
そうならないためにも、わずかな手抜きをせずに、
是非防虫トンネルネット仕様で栽培してみて下さい。
それでも害虫の侵入にお困りの場合、農薬散布に関しては
過去記事に書いてありますのでご参考下さい。
参考までに、防虫ネットを使った各作物のワンポイント注意。
「キャベツ」
初期防除が完璧なら後々にはかなり安泰。
定植の際にアオムシ・卵が無いかくまなくチェック。
「白菜」
キャベツよりも害虫の食害が長い。結球期に食害されると
中に入り込むため後々大変になる。ふわりとした結球なので、
奥に入りこまれると割り箸でも補殺しにくい;;
夜間のみ現れるナメクジにも警戒してください。
(ナメクジにはビールトラップがおススメ)
「ホウレンソウ」
ある程度成長してピタッと生育が止まり、黄色くなってダメに
なってしまうのは、主に土壌問題。酸性土壌に起きやすい。
「チンゲンサイ」
適用農薬が少ない上、秋口の栽培ではかなりの害虫のターゲット
になる。
発芽直後から狙ってくるので播種時点からのネット覆被が安全。
「レタス」
早蒔きではアブラムシの飛来に逢う事が多い。無理な早植えはx。
遅植えしてネットの代わりに不織布も効果的
「大根」
基本ネット無しでも可能だが、害虫の初期食害は生育の不揃いに
かなり影響する為、初期はネットした方が無難。
間引き・一本立ちの作業の際、追肥とともにネットを撤去しても
良いかと思います。
比較的大根は日中に堂々と食害するイモムシが多く、
補殺はしやすいので要チェック。
「ニンジン」
ネット要らないです(笑
こんな感じでしょうか^^;
単にイモムシと言っても、その種類はかなりいます。
コナガ系は小さいサイズで小食ですが、1か所に集団発生します。
一方、ヨトウムシ系のイモムシは食害のパワーがすごく、
単体行動で手当たり次第食べていきます。
白菜につくと穴を開けて奥に入るので非常に厄介><;
結球野菜は、その構造から寒さをしのげる箇所が多いため、
真冬になっても害虫被害は長引きます。
一方、大根等は害虫も寒さをしのぐ箇所が少ないため、
真冬になると害虫も自然に死んでいきます。
どちらも初期防除が大切になりますので、初期の防虫ネットが
やはりかなり効果的だと思います
ちなみにビニールトンネルも害虫防除に有効ですが、
温度管理が難しくなります;;。
真冬と言えど、天気の良い日は急激に温度も上昇します。
寒い時期に変に高温にさらしてしまうとトウ立ちする危険あり。
やはり適度な寒さあっての旬の冬野菜なのです。
あとビニールトンネルは風の影響も直撃しますので、
防虫ネット以上にしっかり留めないと簡単に吹っ飛びます><;
以上、あくまで僕個人での栽培しながらのメモを参考に
まとめてますので御理解のほどお願い致します
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ブティック社
よだ ひでき
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コメント
コメント一覧 (2件)
大変参考になり最後まで読ませていただきました。有難うございます。
全てにトンネルしていたのですが、先日外しました。
>花より団子さん
ついつい強気な見解の記事を書いてしまいますが、
実際は間違ってないかと冷や汗だらけです^^;。
こんな内容の記事ですが、少しでもお役に立てれたら幸いです