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「フリーター荒れ地を買う」第1話「病気から崩壊、そして実家へと・・・」

 この物語は実録を元に表現しています。
表現や言いまわしにより語弊を招くかも知れませんが、
温かい目で見守って下さるとありがたいです。。。

 「病気から崩壊、そして実家へと・・・」

 元をたどれば数年前、1人暮らしをしながらの都会生活。

労働基準法を3倍くらい破ったような職場で、ほぼ365日の勤務。

いろんな人間の汚い部分、人間関係も散々見てきました。。

 その仕事を辞めた後は、自分的には激務や人間のドス黒い部分、

そういったモノから解放された気分で、しばらくのんびりと

過ごしていました。

ところが、そんな自分の心とは裏腹に、潜在意識・身体的には全く逆の

事が起きました。

 退職により、現在進行形のストレスから解放されるのと引き換えに

無意識に貯め込んでいたストレスが「開放」されてしまったのです。

 よく、ようやく休みが取れた瞬間、急に体調を壊した。とか、

それの大きなバージョンな感じ。

それまでは仕事という緊張感の中にあったので、

貯まっていくストレスも誤魔化し誤魔化しの日々。

それすら自分で意識してなかった。

それでも胃潰瘍だの、何かしら目に見える病気にはならなかった

ので、自分はそれなりに健康だと思いこんでいました。

 しかしストレスというのは怖いもので、

「あれが嫌だ」「これが苦痛だ」と自分で認識しているうちはまだいい。

「無意識に誤魔化して、貯めていたストレス」

これがとても恐ろしい。

自分では意識してない、今更過ぎた事。そんな事もあったっけ?

今ではその程度として位置付けていた過去のストレス。

「自分は忘れていても、脳は忘れていないと言う事」

そして自分もこれにある日突然襲われる事になる。

 仕事を辞めて2カ月が過ぎた頃、何の前触れもなく突然の

めまいに襲われ、一瞬何が起きたかわからなくなる。

数日後、

診断の結果は「パニック障害」

まさに青天の霹靂。

 病気は悪化の一途をたどり、さらに悪い事に、

仕事を辞めて沢山の人間関係を切ってしまった事により、

つらい精神疾患を1人で抱え込む事になってしまった。

 「フリーター家を買う」で、浅野温子演じる母親は、鬱病という

精神疾患で、ドラマご覧になった方も居るかと思いますが、

症状・病名・演技や表現はともかく、

精神的な病気の患者にとって、

「1人で病気と闘う」というのは、かなり難しくまた危険なのです。」

 それなのに、最悪な事に僕の場合、

「やっと1人になれた」という環境が、

「病気になってしまったのに、たった一人に・・・」

そんな悪い方へと自ら追い込んでしまった。
 

 そこから自分の場合、どん底まで落ちて行くのに

そう時間はかからなかった。むしろあっという間に。。。

 死の恐怖を感じるような発作に常に襲われ、そしてまた

その恐怖と、日に日に孤独になっていくという別の恐怖が、

悪い方悪い方へと結びついて増幅していく。

こうなるともう、あとは堕ちて行くだけ・・・。

恐怖はやがて精神を壊し、壊れた精神は身体を壊し、

発作とは関係無しに体調そのものが日に日に悪くなっていった。

負の連鎖は徐々にひどいものになってく。

もちろん、1人暮らしなので身体を壊しても自分で食事を

何とかしなければならない。

外出自体がすでにかなりしんどい状況だったので、

通院そのものも死ぬ物狂いだった時もありました。

 ついこの前まで仕事バリバリの時は、それこそ1日に仕事の

メールのやり取りだけでも50件。携帯番号のメモリ数は

700人を超えるくらいの、朝から晩まで人間関係の毎日。

それがそれからわずか3カ月で、

「誰でもいいからそばに居て欲しい」

いい大人の男が、そんな状態に平気でなっていく。

最初は自分の心に見栄を張っていたが、それも一瞬。

余りの孤独と不安と寂しさに、

いつしか、話相手だけでも、と、むさぼるように探しはじめるが、

そんな相手が残っていたら、とっくにお見舞いに来ている。。

 そんな中でも電話の繋がった相手が何人かいたが、

「精神的な病気にかかった事を伝えるのが怖い」

「自分の言いたい事が上手く文章に出来ない」

「ろれつが回らない」

もう、そんな次元なので、相手にとっては次第に言ってる事が

だんだん支離滅裂になりいい迷惑。

 電話が終わればいつも自己嫌悪と自分へのいら立ち、

そして挫折感、失望感、それしか残らず、気付けば

もう電話をかける相手が居なくなっていた。

 そんな病人の残った連絡先は「家族」だけとなるが、

家族に説明・理解してもらうのもややこしい状況。

骨折やら内科的な病気など、目に見える病気ならいざ知らず、

目に見えない精神的な病。

ましてやそれを、患者当人が電話で説明せざるを得ないもんだから

余計話をこじらせる。。。

 「フリーター~」のドラマで、母の異変に子供達が気付き、

病院へ連れていき、そして患者本人の母よりも息子達がまず

病気を理解し、受け止め、そして治療を一緒にして行く。

あれはとても理想的だな~と思いました。

 僕の場合、患者自身の僕本人が自分1人で病院に行き、

自分の口から家族に説明しなければならなかったからです;;。

あのドラマで、浅野温子が1人で病院に行って、自分の口から、

家族のみんなに、

「実は母さん、鬱病なのね」

なんて言っても、きっと家族は深刻に考えないでしょう。。

僕の場合もそうだでした。

なんせ、自分の口から家族に電話で、

「俺、ちょっと最近頭がおかしいんだけどw」

って言う様なものでしたから・・・。

そんなやりとりで、深刻に家族も考える訳が無い。 

「病院にちゃんと行け」

と、たったそれだけで済まされたり、

「で、じゃあどうすればいいんだ?」

などと、逆に聞いてくる始末。。

我が強く、精神病を全く理解しない母なんか、

単に「僕の考え方の問題」という話になる。

こっちは病気の事を話してるのに、精神論や考え方、さらには

生き方、価値観のの問題だと、会話すら噛み合わない。

もちろん口論し、精神的な病に苦しんでる人間が、

一番会話をしてはいけないタイプだと思う。。

なんせ、心が病んで凹んでる相手に、それがどんな病気か

すらわかりもしない&考えもしないのに、

真っ向勝負で言いたい事言ってキレてくるんだから・・・。

「アンタは頭おかしいw」と、平気で言われる始末だw。

 今自分が、どれだけギリギリの状態で苦しんでるか、

「説明してわからないなら、いっそ今すぐその母のトコへ行って

目の前で自分で自分の手首を10回くらい切ってやろうかw」

と、本気でその時思った。それくらいこっちも頭に来た。

そうすりゃ少しは、母が自分に対してどれだけ言ってはいけない事を

軽々しく言いたい放題言ったか、どれだけこっちが深刻だとか、

目で見えるように見せてやろうかと真剣に考えた。

 たぶんそれくらい平気でやれた。

でもやめた。。。

そこまで片道車で200kmだったのがある意味良かった。。

近かったら、何してたか・・・。

 結局、そんな母を除いて他の家族に話しても、

「こんだけ電話出来るんだから、たいした事が無い」

そういう雰囲気がヒシヒシと伝わってくる。。。

自分で自分の事を病気だ病気だと言わざるを得ないもんだから、

何度も聞いてる家族には日に日に逆効果。

仮病のオオカミ少年みたいになっていく。

 なんでしょうね・・・

精神疾患で自殺する人とか、その病気そのものにつらくて

自分で自分の命を絶つってずっと持ってましたけど、

僕はその病気と闘ってる自分を理解してもらえない事のほうが

もっとつらいんじゃないかって思いまいました。

 
 病気になって4カ月後。。。

このまま1人で闘病していく事、そしてこの先生活して行く事に

自分で自分にタオルを投げた。。。

 もう、なにもかもリセットしたかった。

その時の精神状態・病状・将来、あらゆる事を、今考えれば、

「死ぬ方を選んでいてもなんら不思議じゃなかった」

その時点で命を絶つか絶たなかったか、そんな選択の違いなんて

案外たいした理由も大きな決断もないもの。

「う~~ん、今部屋で首吊ったら誰がいつ見つけるんだろう?」

「死んだらいろいろ部屋とか勝手に調べられるんだろうなあ」

「借金とかどうなるんだろ。。親に?それともチャラになるんかな?」

なんて、結構くだらない事を考えてたと思う。

 自殺する人には3通りある。

「死んだ後の事をすべて整えて命を絶つ人。」

「死ぬまでの過去を一切整理して命を絶つ人。」

「突発的に命を絶つ人」

しいて言えば僕は2かなあ。

 そんな単純な理由で、死ぬとか関係無しに、まずは

片っ端から整理しようと思った。

 それでもしゼロにした時、そこからプラス1に行けばそれもよし、

マイナス1に進むようならもうこれ以上はいいや。。

そう思ってました。

 約10年に及ぶこの街・この1人暮らしの家、人付き合い。

今までのいろんなものをまずは何もかも無くしてしまおうと。。

そして、今まで築いて来たその街を捨てました。

街・

居場所・・

家・・・

いつも通るあの花壇で、今年初めて実がなったミカンの木。

出産祝いした店のマスターの子供が今年小学校にあがったこと。。

そして、

ここで病気になって孤独になってしまった事。。。

荷物は一部実家に移動ですが、

それら思い出は全部ここに残して消えようと・・。。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (4件)

  • 初めまして!
    初コメントですが毎日ブログを見ています。
    頑張って下さいと云う言葉は相応しくないと想うので、元気になって下さい!

  • >朔さん

    コメント並びに閲覧ありがとうございます
    もうちょっとこう、、テンポよく明るく書いていこうと思った記事なんですが、いろいろ過去からまとめたら初っ端からどんよりした重い記事になってしまいました^^;。

    この先すこしづつ面白い展開になっていく「はずw」ですので、長い目で今後とも見守っていて下さい

  • こないだは、こばさんが最近入院したのを読む前にコメントしたのでかなり脳天気なコメントしてすみません(>_<)
    こばさんほど働き者ではありませんでしたが、全く似た道を歩んでおり他人事ではないです。うちは父親しかいないんですがこばさんの母のように理解してくれず、お前みたいな何の取り得もない年いったやつはさっさと死ね!!と言われました。そこでこばさんの手首10回じゃないけど、余りに頭にきたので見せてやろうとマンションのベランダ8階からぬいぐるみのしろたんを抱えて飛び降りました。しかし父親は運動神経が良いためタックルされベランダから宙釣りになり生き長らえる羽目となりました。
    ああいう余計な事言う人は多分何人か間接的に殺してますよね(*_*)
    人生の目的を見失ったまま、ぼんやり野菜作りとひきニートを堪能してる中こばさんのブログに流れ着いたんです(^_^)

  • >しろぱんさん
    ブログコメントはお気軽に書いてもらって全然大丈夫です^^。

    「気持ち的な問題」は他人でも理解出来たり話合ったりは出来ますが、それを超えた「精神的な問題」は僕は今でも「なった人にしかわからない」と思っています。

    人にはそれぞれ他人にはわかってもらえない苦しい部分はあるでしょうし、そこに土足で入ってくるような言動・行動は止めて欲しいですね;。

    「理解出来ない・受け入れれない」なら、せめて余計な事、勝手な事を口にせずにそうっとしておいて欲しいと思う事は誰しもがあるかと思います。

    正直、時には動物や植物に話しかけてる時の方が少なからず救われたりする事もあります。

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