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青年就農給付金-1「ぶら下げられたニンジン」

 家庭菜園の延長で、近くの直売所に野菜を出荷していた自分。

農家でもないそんな自分に

「目の前にニンジンをぶら下げられた」ような

こんな制度が昨年2011年にもちあがった。。。

「青年就農給付金」

 とてもややこしい仕組みなので、僕的にはとりあえずザックリ

説明しておきます。

ようは、

「一定の若さの年齢で、新規に就農する人材に、年間150万円、

最長5~7年間、補助金(給付金)として国が支払う」

という国家事業。

 農業の担い手不足を解消するための国の政策らしいのですが、

もちろん、「本気でこれから新しく農業に関わっていきたい。」

という人にはありがたい制度ですが、

裏を返せば、そして悪い言い方をすれば、

「じゃあ僕、これから百姓やります」

「じゃあ僕も、、、」と、

な感じで、国からお金がもらえる抜け道だらけの事業なのだ。

当然、じょじょに話や制度は煮詰められて行くわけですが、

僕がこの情報をキャッチした昨年の段階では、

役所の人間ですら先もわからない状態でした。

でもこれは保険の補償でもないし、補助金ではなく、「給付金」なのです。

 つまり現ナマのバラマキだ。

新規の百姓として認められれば、それだけでお金がもらえる。

 そんな話が、たかだか直売出荷程度のにわか百姓の自分に、

絶妙なタイミングで飛び込んできた。。。

 絶妙というのは「良いタイミング」って意味じゃない。

片手間でやってた野菜作りをこのまま続けるのか?

それとも、この機会に自分は農家になるのか?

まだ身体も治ってない最中だというのに。。

そんな中突然突きつけられるような政策と提案と選択肢だった。

 たまたま小遣い稼ぎでやってたバイト先に、

「君がその気ならこの先正社員で幹部にならないか?」

なんていきなり言われたようなもの。

 もちろん、その例えに比べれば、

この場合は、激しく条件も将来性もはるかに少ない。。。

プロの農家でも悲鳴を上げる昨今なのに、家庭菜園レベルが

資金もなしに、まともな年収を得る事は不可能に近い。

 「百姓になるだけで年間国から150万もらえる」

確かにそれだけみれば美味い話。

当然不正受給を防ぐため、相当なハードルや審査があるだろう。

 しかし、たかが年間150万円だ。

パートで働くおばちゃんの年収と変わりない。

同僚や同期に、年収500万~1000万もいる自分の年代に、

いわゆる、「百姓に就職」と引きかえに年間150万か。。。

それが高いのか安いのか・・・。

昔の自分から見ればボーナスみたいな金額だが、

今の僕の金銭感覚ではとてつもなく大きな金額に見える。。

 でも当然専業農家になる事が前提なので、

正規就職も今後は出来ない。したらその時点で打ち切りだ。

所得制限もあるので、ヘタにバイトやらの副業で所得が一定を超えたら

それもアウト。

いろんな条件があるので、それは後日順々に書いて行きますが、

 つまり、

「本気で農家になる覚悟と将来との引き換えの給付金だ」

 たまたま

家庭菜園を初めて、

それで直売所で小遣い稼ぎを覚え、

そんな程度のレベルと状況の中で、突然浮上したこの話。

 自分は病気を治してまた就職するのか?

 何か自分で始めるしかないのか?

 それともまさかの農家になるのか?

突然突きつけられたようなこの選択に、僕の頭の中は真っ白になった。。

 くやしいが、、

悔しいというか、ズルいタイミングだ。。。

いつかまた、昔のように第一線に戻ってしっかり稼いで・・・と

今でも思わない日はない。。。

でも、これ以上

自分の病気のせいで、今後も親に金銭的に迷惑をかける訳に行かない。

かといって、アルバイトすら出来ない病状。

 せめてもの動ける範囲での直売販売の売り上げなんて、

年金や国民保険払えば小遣いも残らない。。

「お金が必要だ」

同世代のサラリーマンの年収から見れば、たかが年間150万だ。

その150万の為に、自分は今後の人生を売る事になるのか・・。

 そんなふうに毎日考えた・・・。

農業で元々、代々年収1000万稼げるようなプロ百姓の家ならいいだろう。

後継ぎとしてもともとの安定感があるし、将来性もある。

事業を引き継ぐのと、始めるのでは評価も見解も全く違う。

僕はたかだか家庭菜園の延長にすぎない。。

 畑を1反(300坪)買っただけで、開墾すら半年がかりの素人だ。。

そんな自分の目の前に突如ぶら下げられた「ニンジン」は

「毒ニンジン」なのか?それとも目先のために喰うべきなのか・・・。

 この制度の詳しい情報は「農林水産省」のHPで見て頂きたい。

参考までに下記は愛知県のHPです。
 
http://www.pref.aichi.jp/0000054129.html

 一年前から始まってたこの話ですが、今回ようやく満を持して

スタートした新しいテーマです。

きっと新規就農を考えてた人なんかは、すでに知ってる方もいるでしょう。

ただ、実際はどのような過程でどんな仕組みなのか、

レポを紹介してる人は少ない。

 それだけ、面倒くさい政策と過程なのです。

しかも、国が国なら政策も曖昧、市役所もお上の指示待ちで

振りまわされて、申請するにも、申請の方法すら定まっていない・・。

 なので、リアルタイムで記事を書こうにもなかなかまとめる事が難しい

ので、この「青年就農給付金」に関して記事を書いてる人も少ない。。

 結局。

本当は早く身体を治して再就職が自分としては、あるべきこの先の

姿なのだろう。。。が、現状、

 背に腹は代えられない。。

考える時間も期限も短い。

何よりこの政策を打ち出した民主党がこの先長いとは思えなかった。。。

「この政策は白紙にします」

なんて言われたらそれまでだ。

 というわけで、

目の前にぶら下げられたこのニンジンが、この先の自分の将来を

大きく左右しかねない毒ニンジンと半分知りつつも、

自分は喰らう事にした。

 正確には、ぶら下がってるだけなので、黙ってて口に入るものじゃない。

その倍率といい、審査といい、この時点でわかってる範囲でも

相当な覚悟と忍耐と勉強と行動力が必要になってくる。

 それでも、この闘いに挑んでやる。そして勝ち取ってやる。。

そう決めた昨年の秋。

そしてここから「青年就農給付金」をたかが家庭菜園人間が

喰らおうとするための闘いがはじまりました。

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