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パニック発作物語第9話「曝露療法とパチンコ発作」

 パニック発作で何かの画面を見るのが苦痛になると言えば、

「発病のきっかけとなったパチンコ屋」

 あれからもう行く事ももちろん無く、パチンコ自体にもあまり

興味が無くなっていました。

しかしここ最近(昨年)、フラッと立ち寄ったりしていました。

「自分はもうあの時から何年も経ってる、身体も病気も、

実はもう大丈夫になってるんじゃないか?」

と、確かめたかったんです。

 貧乏なので、ちょっと遊んですぐ帰るくらいならパチンコの方は

大丈夫だった。ハンドルさえ握っていれば良いだけなので、

あまり画面を直視しないようにも出来る。

しかしスロットはさすがに怖くて打てなかった。

グルグル回るのを直視し無ければいけないし、

最近の台は音も光もすごいから・・・;;

 もとより、一度発作を経験した場所や状況は、もう脳が反射的に

記憶してるので発作を誘発しやすい事この上ない。

 そんな中、パチンコ系でのパニック発作などの病気持ちの人には

まさに地獄のような機種とその時出会った。

「CR北斗の拳」

である。。。

 
 音・光・演出、すべてにおいてかなり危険な台だった><;。

なにより、事の発端は当時のスロットの北斗の拳という過去も・・・;;。

あれから数年、スロからパチになってた機種との因縁の再会である。。

 今時のパチンコってこんなに激しいのかっ@@;wってくらい

眩しすぎるくらいの光が高速点滅やらで脳にまで刺さりそうになる。

オマケに赤やら黄やら青やら、色という色を混ぜ込んでフラッシュする。

音も高音から低音までズンズン来るので尚更五感が狂いそうに。

 もちろん、打っている他の客は楽しそうに打ってるし、

やはりそれが辛く感じるのは自分が病気だからなんだろう。。

 それからごくたまに北斗の拳に闘いを挑みに行きました。

 発病からもう5年も経って、通院もしてるのに何で治んないんだ!

と、半ば自分の病気に苛立っていましたし、

結局薬でだめなら力づくで慣れさせてやろうとも思ってました。

無謀かもしれませんが、

パチンコ屋で発症したんだ、だったらパチンコ屋に普通に行ける

ようになる事が自分にとって病気との決別になる。

脳が勘違いしてるからこんな発作が出るんだ。

ならば、脳に勘違いだとわからせるため、慣れさせるためと、

普通の人がギャンブルで来店する中、

ここに1人、「リハビリ」で来店するお客がいました。。(僕;

 
 これで慣れれば、そして治れば、、、  

そしたらまた5年前の、病気になる前の自分に戻れる。と・・・。

 
しかし、

それはさすがにやっぱキツカッタ・・・・

 体調には波があり、予期不安にも波がある。

10段階で10がギブアップだとすれば、

まず最初に台に座った直後。

(今日は大丈夫だろうか・・・?)

と、まずは必ずいきなり強い予期不安に襲われる。レベル8くらい。

それが多少は時間の経過とともに下がって行くのですが、

常にレベル5くらいはキープされてしまう。

そして、

「当たったらどうしよう・・・」

「連チャンしたらどうしよう・・・」

 普通の人なら「???」な事ですが、

この気持ち、パニック発作持ちの人ならわかると思います。

 当たって嬉しいはずが、当たると怖いという、なんともおかしな

事ですが、当たったらその瞬間からはしばらくの間、

大当たりが終了するまでその場から

逃げれないのでそれが極度の不安状態になるんです。

 その場から動けない状態の時、「もしも発作が・・・」というように。

それのせいか、打っている最中は信じられないくらい両手に

汗びっしょりになります・・・。

めまいというか、気が遠くなりそうな感覚に襲われます。

 そしてリーチになるたびに目をそむけたくなります。

とにかく熱いリーチがくれば来るほど、台の演出は暴力に感じる@;。

それくらい北斗の拳は、当時作りに凝ってる台でした。

爆音とともに画面全部が強烈にフラッシュするし、光の玉が飛びだすし、

クルクル回るわ、画面は前後に動くわ、色はコロコロ変わるわと;;。。

 普通の人なら、リーチが熱くなればなるほど、画面に夢中になり

当たれ当たれとドキドキしますが、

僕はリーチが熱くなればなるほど目をそらし、音と光で違う意味で

動悸が激しくドキドキになります;;。

 気を紛らわすために遠くを見たり足を組みかえたり、腕を動かしたり

しますが、挙動不審者に見られたらどうしようとも考えるので、

一向に緊張感から解放されません・・・;;。

「やはりまだ、パニック発作は治っていない・・・。。。」

 こういった、僕のやり方はたしかに無謀でしたが、実はこのやり方は、

「曝露療法」というちゃんとした治療方法に無きにしも非ず。

 曝露療法というのは、簡単に言えば、

うつ病・トラウマ、そしてパニック障害など、

とある場所・考え方・思い、などの原因に真っ向勝負する方法。

いわゆる「荒療治」である。。

 極端に表現すれば、苦手・苦痛な事にあえて面と向かって向き合い、

それを繰り返し、慣れさせ、脳の勘違いや偏った反応を修正していく方法。

高所恐怖症の人をあえて高い所に連れていくような感じかな。

 「・・・大丈夫、大丈夫、何ともない何ともない・・・。」

そうやって自信をつけて脳を修正して行くわけですが、

上手く行けばとても回復の自信につながると思いました。でも、

失敗すると、僕みたいにただのぶり返し・火に油、に、なってしまう。

 せめて誰かと同伴でパチンコに、だったら何とかなったかも知れない。

「何かあっても付き添いが居る」

この安心感の存在感はとても大きい気がします。(誰か欲しい=;;)

 それとは別でも、治療のためにパチンコ屋、なんて、

はたから見れば場所が場所、誤解や偏見も招くし、お金もかかる;。

「治療のためにパチンコ屋行ってくる」

なんて、誰が本気で心配するだろう。。。

理解者がそばに居ればいいのですが、そうでなければただの仮病扱い。

ヘタしたら白い目で見られるから厄介な場所と治療法です。。。

「でもコッチは至って真面目で本気で、そして怖いんです;;w」

 まあ、パニック発作を含め、精神疾患のほとんどは

他人、第三者の支えなしに回復するのはやはりとても大変;;。

 すべての交友関係ををゼロにしてしまった上で治療してる僕は、

やっぱ正直しんどい><;。

 もう、5年以上経ってるしね;。。。

 孤独自体や、1人で居る事そのものはさすがに慣れましたが、

この先も病気が治らないのはちょっと怖い。。

怖いもあるし、不便でもあるし、そしてこの先が不憫に思えて来る・・・。

 少し見方を変えて、方向性を変えて、、、

これからはもうちょっと社会と接してみましょうか・・・^^;;。

 ちなみにですが、よく「パチンコ めまい パニック」で検索されて

ここに来られる方が結構います。

それだけパチンコをきっかけにパニック障害になる人が、

意外にも多いという事です。

「パチンコでパニック障害になる」のではなく、

「パチンコがパニック障害の引き金になる」

と言うのが僕の持論です。

音・光・緊張感・ストレス・人ごみ・・・、

病気の導火線に火をつけるには十分すぎるほど要素が多すぎです。

 元々パチンコなんてやらない方が賢明ですが、

「パチンコ屋で何かしら身体に異変を感じたらすぐに辞めて、

二度と行かないようにしたほうが良いです。」

僕みたいに何もかも失って、何年も苦しむ事になったら

ホント取り返しがつかない事になりますから・・・( ;∀;)

    (12年初夏)

*この物語はノンフィクションですが、見解・分析等については、
専門的な医学的な立場では無いので、あくまで実体験を元に
患者の立場で自分なりに出来る限りまとめあげたものです。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (5件)

  • こんな頑張らなきゃならない北斗の拳は嫌すぎですね~。
    でも、記事を拝見して思ったのですが、無理してパチンコ屋にいく必要ってあるのでしょうか?いえ、遊びたいのに気分が悪くなるから荒療治するのだというならすごく判るんですが、パチンコ自体にはこだわりってないんですよね?
    私も昔は結構はまっていたことがあるんですが、もう10年以上パチ屋にはいってないです。だからというわけじゃないですが、実生活には必要ないことですし、お金払ってまでキツイ思いしなくても良いんじゃないかなと思うんですが…。

  • 久しぶりにここをのぞいてみました。
    最近はココロは落ち着いてますか?
    槍でもノックすると落ち着くかもね~♪
    信、どうなってるのかなぁ。。。

  • >superkabuさん
    この荒療治はすぐに諦めました><;
    お金もかかりますしね;;
    なにより、あまりのつらさに普通にギブアップしました・・・。
    最近では強い光や音は普通の人でも危ないって言いますしね;。
    ホント、パチ屋は財布にも身体にも良くない事だらけです。。。

    >まなどん
    ココロは落ち着いてるんですけどね;;
    体調は去年より悪いかなあ><;
    信オン、気付けば停止してからずいぶん経つなあ。。今更復帰はなかなか難しい・・ような;
    きっと右も左もワカリマセン。。。

  • とてもわかります。むしろ自分とまったく同じで、自分も最近それに悩まされてました。なんでこうなっちゃったんだろう?あれだけ楽しんでたパチンコだったのに、今はリハビリみたいになってる。。。って。最近の台の暴力的演出はすごいですよね。ただこのコメントをみて自分がどんな状態なのか理解して少し安心しました。僕はパチンコ今日からやめることにします。

  • >らないけんさん
    無理してパチ行くのは危ないです。
    自分も、ある日たまたま目がくらんだと思った程度でした。
    まさか持病になるほどのスイッチを押すきっかけになるとは思ってませんでしたから・・・。
    違和感を感じたらスイッチが入る前にやめた方が正解だと思います。

    「暴力的な演出」まさにその通りだと思います。
    あらゆる五感を狂わせるので、そのうち社会問題になるんじゃないかと思っています。。。

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