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カブトムシの蛹室を深く考えてみる

 こちら中部地方。ようやく羽化開始ですが、せっかくなので

ちょっと羽化に関しての番外記事。

 幼虫~サナギ~羽化。この過程を文献、ネット等で調べると

大抵こんな感じ&イメージ。

「幼虫が穴作り、その中でサナギになり、羽化したら地上に出てくる。」

参考画像も大体同じだと思います。

 さて、

これをちょっと角度を変えて大人の自由研究。

 まず、蛹室の様子=穴画像がおなじみだと思いますが、

穴のサイズはあくまでも室内の広さでしょうか。

表現が難しいですが、穴のサイズが内部の広さとしたら、

外部の広さ・外壁の厚さはどれくらいでしょうか。

 僕は蛹室の外壁の厚さと、各幼虫の互いの蛹室との関係が気になった事があります。

これを検証すると。。。

蛹室はいわばマット内で大きなチョコボールになって埋まっている感じです。

多少周りのマットよりは固いので、

かなりそう~~と、そう~~と掘ると、その全貌が見えてきます。

化石やら遺跡を発掘するくらいの、慎重な作業です。(筆とかで払うように。。)

すると、こんな感じに蛹室が浮き上がってきます。

画像

この中にはっきりした蛹室がいくつあるでしょう~~か^^?

画像

正解は7つです。(捕捉線がちと見にくい><:)

こうやって見ると、蛹室自体の直径って、実はテニスボールくらいあるんです。

基本は縦長なので、縦の深さはもう少し長いでしょうか。

 そして、穴だけ見たら互いに10cm近く離れているようで、

実は案外、外壁同士近接、もしくは密着してるんです*

でも上手い事距離を互いに取るもんですね

 よほど飼育ケースが深い場合ではない限り、互いの幼虫が上下に蛹室を

作るのは見かけないので、これを参考にすると、

平面にテニスボール(直径7~8cm)が並べれる数=適度な幼虫飼育数。

となるんじゃないかな。

(もちろん画像左上のように、器用に狭く作る個体もいます。あくまで目安で・・)

 ちなみにこれ以上はちょっと掘れません;;幼虫が固めてなくても、

底部のマットは自然に固くなってますので、さすがに発掘不可><;

 しかしながら、ここからもう一つわかる事があります。

蛹>羽化って、それから一気に地上に出るようなイメージもあります。

(例えるならウミガメみたいな感じ)

ご存知の方も多いかと思いますが、羽化してもしばらく地上には出て来ません。

かといって、地上に出る頃になっても一気に出てくる訳でもないのです。 

理由はわかりませんが、まだ蛹室から出る気じゃないのに、

その間になぜか少しずつ蛹室を壊すみたいなんです。

 上の画像で天井が穴空いてる蛹室が1つありますが、これは

発掘中に実は僕が壊したものではないんです。

これはマット内で、すでに天井が破壊されていたんです。

でも、出てくる気配では無いという。

 
 ここから5日後にはこうなりました。

画像

他の蛹室も天井だけには穴をあけました。画像上の蛹室からは

やっと出てきましたが、また同じとこに潜って行きました^^;

「地上に出てこないのに、結構早めに蛹室を破壊してるんですね」

 完全に羽化が終わっても、地上に出てくるのに1週間~10日はかかってます。

何ででしょう;;?理由はわかりませんが、幼虫の時と呼吸の度合いが違って、

糞で固めた蛹室は羽化後息苦しいのでしょうか?

 
 蛹室の外壁は固めてあるので、水が入りにくいですが、一旦入ると出にくい構造。

つまり野外飼育等の場合、この天井を壊し始めた時期に大雨が降ると、

とっくりに水を入れるようなものなので溺死必至と思われます><。

 まあ、これが参考になるかはわかりませんが、頭の片隅にでも・・・^^;。

 ちなみに、こうやって蛹室でなんらかのアクションしたり、

蛹室から出て来て地上に出てきたりするのは、

「ほぼ夜間です」

フタをしたりして暗くしても、ほぼ夜間行動。完全な真っ暗ならアレかもですが、

大抵はビックリするくらい昼夜を把握し、夜間での旅立ち準備を率先します。

 羽化が気になる人は夜間チェックがおススメ。明るいとまた潜ってしまう

そして地上に出て来ても、さらにしばらくは食事しません事が多いので、

焦らないように^^。ケンカもほとんどしないかな*

 なにより完全羽化してからの絶食期間が長い事にも驚きますね。

ゼリーを食べるようになると、一気にケンカも交尾もガンガンになります。

 
 「羽化>成虫活動~」ではなく
 「羽化>成虫休憩期間>成虫活動期間」というスタンスで見守ってあげましょう

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