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幻のパプリカを作れ!2(仕立てと整枝)

 昨年、記事を書き始めた途端に中断したパプリカ記事^^;。

パプリカ栽培は学んだり勉強したり、そして悩んだりすることが非常に

多く、リアルタイムで次々と問題が発生でしたので、事後報告で

まとめようと思ってましたらもうこんな時期に・・・><;。

 という事で今回は昨年のパプリカ栽培を総ざらい。

僕なりの感想でパプリカ栽培を表現するなら、

「家庭菜園ビギナーが少し背伸びして挑戦して失敗する野菜w」

 今ではホムセン行けば、素人では100%難しい野菜の苗も、

珍しさ狙いで平気で売ってます。そして常にそのトップクラスに

君臨しているのがパプリカ系。

ピーマン>トウガラシは簡単。じゃあその流れでパプリカも

ってな感じで気軽に手を出すとかなりの確率で挫折すると思う;;。。

しかし、それだけやりがいのある野菜でもある。

 前回、(というか昨年;)種からのパプリカと苗からのパプリカで

別々の記事にと書き始めましたが、ややこしいのでこちらのタイトルに

統一してパプリカ栽培に挑戦した昨年の1年間をまとめたいと思います。

 メインとなるのは苗からやっと手に入れたこの「ガブリエル」

画像

 最高糖度が12度を超えると言われる想像のつかないシロモノw

糖度も高けりゃ苗の値段も高い;というやっぱり感で、

やっとの思いで手に入れた苗なのでかなり栽培が緊張。。

前回定植までレポしましたが、さ~~てこっからが大変><。

まだ小さい苗ですが、この段階でもう将来の理想の収穫の形を

決めておかないといけません。

 パプリカ栽培で一番頭に叩き込んでおかないといけない事、

それは「魔の完熟期間」

青い実がなってから完熟して色が付くまでの期間が最も危険な期間!

ここで大半のビギナー栽培は失敗する。

「色が付かない」

「実が落ちる」

「腐る」

「害虫にやられる」

などなど、これらが一気に襲ってきます。もちろん病気も。。

 これらを回避するためにも、苗である早い段階から先の事を

考え無くてはいけないと思います。

2本~4本仕立て、どれにするか、実をどれだけ付けていくか。。

 大抵の参考書には、「3本立てを基本とし~」とありますが、

全部試しましたが2~4本で実際はどれでも良いかと思います。

 
 ちなみに家庭菜園規模ではあまり関係ないかも知れませんが、

同じ面積で4本仕立てで何株も育てるよりも、株間を狭め2本仕立てで

株数を確保した方が最終的な収量は多いそうです。

(場所を取る4本仕立てより、場所を取らず株数を多く確保出来る
 2本仕立ての方が総収穫量が上がるため)

 さて、

 ピーマンのように鈴なりでポコポコ放任で実をならせるのはxです。

パプリカは完熟させるのにかなりの栄養を吸い取りますので、

摘果・摘葉・整枝がかなり重要な作物だと思います。

そのパプリカが小型・早生などなら多めに実をならせる事も可能ですが

大型・晩生型なら着果をしっかり制限しなければなりません。

 1番果は摘み取り、~~3番果もどうのこのと大抵は書いてあります。

不安なら、、、

「3番果までは全部取ってしまえばいいww」

↓この3つね

画像

まだ樹勢が弱い時期に、実を着けてデメリットはあれど、

実を取ってしまって困るような事は無いと思うからです。

まずはとにかく樹勢優先に。

 ものは試しと、1株この3つを放置してみたらこうなった↓^^;

画像

いきなりこうも大きな実をつけると、やはり後々負担は大きかったです。

初期果を完熟させるのはタブーです。

結果的の収穫量がかなりの割合で激減します。。。

 パプリカ(ピーマン)の枝はとてもシンプルに形成されて行きます。

分岐>分岐。つまり2股そしてまた2股とネズミ算式に増えていきます。

そしてその分岐箇所がその都度着果点になる。

つまり3本仕立てした場合、しばらくするとそれは6本になる。

それをそのまま放置すると今度は12本という具合になっていく。

なので放っておいたら先端はお祭り騒ぎになる@@@@;

わき芽まで放置したら、もう大祭りだww。

 これをまずしっかり整枝するのがパプリカ栽培の重要ポイント。

「2股になったどちらかを選び、どちらかを捨てる訳です」

 残す枝は基本元気な方と言いますが、実際はどっちも対して変わらない。

家庭菜園規模なら、外側を残していく方が良いかと思います。

内側を残すと、日当たり・風通しが悪くなりますし、

何よりパプリカが枝に挟まり、奇形になりやすいからです><;。

 そしていざ、元気のよい2~4本を選んで伸ばしていくのですが、

意外に参考書に書かれて無くて困る事が一つ。

「いらない分岐やわき芽はどうすんの@@;?」って話。

3本仕立てしたとしても、なにもその3本だけが延々と延びていく

わけではない。。。

分岐もすればわき芽・わき枝もどんどん出て来ます。

しかしそれらの処理方法がしっかり書かれてる専門書があまりない><。 

この作業が農家によって非常にやり方が分かれるのです。

元気のよい方は伸ばすとして、じゃあもう一方はどうするか。

「葉を2枚だけ残して切る」

「葉を1枚だけ残して切る」

「分岐の根元からバッサリ切る」

これらが全くもって意見が分かれるから困るんです;。

 この判断はもういかにパプリカをしっかり観察して決めるしか。。。

 分岐>分岐と繰り返し、そしてその分岐点が着果箇所と、パプリカは

かなりわかりやすい成長をします。

 仮に捨て枝側は、「葉を1枚だけ残しで整枝をする」と決めておいて、

もし株全体で樹勢が弱ければ、時には葉を2枚残しにしてみたり、

その分岐点で着果が上手くいかなければ、整枝側第1節に予備着果

させたりと、かなり応用が大切になります。

 それらを全く考えず、主枝以外はバッサリ根元から摘み取ってしまう

栽培方法は韓国方式(勝手にそう呼んでます^^;)

韓国での大パプリカ農園で主に行われているやり方だそうです。

常に主枝のみだけを伸ばし着果させる徹底ぶりです。

 わかりやすく、楽と言えば楽です。とにかく主枝以外は葉も実も

すべて切ってしまえばいいのですから・・・。

ですが、これはある意味徹底した設備と管理の条件でこその方法ですし、

当然、栄養のすべてが主枝に行きますので、樹高は3m近くにまで

伸びます^^;。。。もちろんゴンドラやハシゴが必要w

 そういう施設を完備してならではの整枝方法かなあと思いますw

 僕が最終的に落ち着いたのが「側枝葉1枚残し整枝」

枝の分岐のたびに良い方を残し、別側は第1節で葉を1枚残して

摘み取りました。(わき芽はすべて除去)

「たかが1枚残しって・・・」

と思うかもしれませんが、

「ピーマン・パプリカ系の葉の寿命は長いんです」

最盛期では、株自体の成長が早いのでじっくり観察していないと

あまり気付かないかもしれませんが、

葉1枚の寿命は2~3カ月もあります!

大事にしてあげましょう。

 そして「わき芽」は基本すべて取り除きます。

わき芽は栽培中、常にはえて来ます。

残す枝をしっかり管理していれば、これらは全く要りません。

暇さえあれば摘み取ってOKだと思います。

 しかしある意味、わき芽は予備枝になります。

もしも、残してるメインの枝がなんらかの事故で折れたり破損した場合、

それをバッサリ切って、そこから生えて来るわき芽に乗り換えることが

出来るからです。

 「わき芽は普段常に取り、万が一の時は伸ばして使う」

そう思っておくのが良いと思います。

 こうやってを基本を決めておくと、常に同じ整枝の繰り返しと継続に

なりますので、栽培管理のテンポがよくなります。

そしてこの作業は栽培が終わるまで黙々と続きますので、途中で断念

しないように頑張りましょう!

ちなみに3股4股に分岐した場合もこれを基本としました。

 観察や管理に慣れてくれば、あとは前記のようにアドリブ整枝します。

分岐点の着果が失敗したら、葉1枚と一緒に実を1つ残してみたり、

葉が落ち過ぎたり樹勢が弱そうなら、たまに葉を2節残したりと^^。

 大事なのは、「どの枝が・どの枝をメインの枝として育てていく事。」

余計な箇所はしっかり取る=その分栄養が果実に回る。

これを頭に入れておくと、放任栽培との何倍も差が付きます!!

 こうしてしっかりとした樹勢管理を狙いつつ、いよいよメイン着果に

向けて緊張感が高まっていく事になります。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (7件)

  • はじめまして!
    市民農園を借りて野菜作りを始め、20年になります。
    難しい(商品価値の高い)作物にも挑戦したいと思い、パプリカ類を栽培しだして、今年で7シーズン目です。
    最初はピーマンと同程度の放任栽培で、散々な結果でしたが、いろいろ試行錯誤して、ここ数年は何とかお店に並んでいるようなレベルのものが収穫できるようになりました。
    でもおっしゃる通り、パプリカの整枝方法や摘花についてほとんど詳細な情報がないんですよね。もしかするとプロの農家を守るために、種苗会社等が栽培法をブラックボックス化してるんじゃないのか、等と勘ぐってしまいます。
    今回貴方のブログを拝見し、ご自分なりに工夫し、栽培技術の向上を追求されていることを知り、大変嬉しくなりました。参考迄に私のやりかたをお話しさせていただくと、パプリカはマルチをした幅60センチくらいの畝に50センチ間隔の一条植えで、主枝2~3本仕立てとします。
    初期の株づくりのため、3番花までは摘花し、分枝も7節目までは完全に摘除します。
    8節からの分枝は花一つ着けて1節で摘み取ります。
    着果は原則主枝にさせ、着果を確認したら、分枝の予備果を取り除いています。
    主枝は株の中まで日が差すように、紐で斜め上に誘引しています。

  • 続きです。長文お許しください。
    露地ですと栽培の課題は、やはり雨による果実の腐敗ですね。
    雨よけをしたほうがよいのでしょうが、どんなに頑丈に設置しても強風で飛ばされるので、今では諦めています。
    本当は木で完全に着色させたいのですが、腐敗を避けるために、8割着色したくらいで収穫し、家で追熟させています。
    着果しすぎて樹勢が弱ってきそうなときには、肥大果の上2節くらいは実を取って樹を休めたりしていますが、家庭菜園ではあまり長期の栽培はできないので、神経質になるよりも短期にたくさん収穫する工夫をしたほうがよいのかな、というところが今後の研究課題です。
    品種はいろいろ試しましたが、形状がよく比較的強健なことで、フルーピーシリーズに落ち着きました。
    本当に有意義なブログに巡り会うことができ、大変参考になりました。
    今後もご教示のほどよろしくお願いいたします。

  • またまた失礼いたします。
    こばじろう様は、どちらにお住まいですか。
    私は東京ですが、デルモンテのガブリエルの苗は、ホームセンター等でごく普通に売ってますよ。
    値段は298円です。
    私も昨シーズンはガブリエルの赤と黄を栽培し、まずまずの成果をあげられました。
    ちなみにガブリエルのネーミングは、とても甘くて美味しいので、生でがぶりとかぶりついてみて!ということからだそうです。
    デルモンテの苗はモザイク病のワクチン接種がされているので、丈夫で育てやすいとのことです。
    一昨年は、やはりデルモンテのビバパプリコットという、小さめのリンゴ型品種を赤・黄作りましたが、これもそこそこ採れました。
    今年は、料理したときの見栄えの点で、果形の整ったタキイの耐病性品種フルーピーレッドとイエローに戻しました。
    過去3シーズンほど栽培して、結果の良かった品種です。

  • >big-gさん
    沢山のコメント頂きありがとう御座います。
    なにから返信すればいいのか頭の中がいっぱいです。
    僕の栽培方法ですがbig-gさんとほぼ同じ方法で栽培しました。7節までは取ったかどうかは記憶が曖昧です><;

    このパプリカ記事も昨年の事なので、早く完結まで持って行きたいところですが、big-gさんがいろいろまとめてしまってネタが無くなりそうです(笑
    このパプリカ記事の続きにビバ~やフルーピーも登場して来ますのでご期待下さい^^;。早く更新しなきゃ;;。。

    あ、それとコチラは愛知です。
    夏はガッツリ暑くなり、台風も多いです;;

    ブログの事をお褒め頂き大変嬉しい思いです。
    体調上、何かと返信・更新が遅れますが、今後ともご意見・ご教授よろしくお願い致します

  • パプリカを今年初めてハウスで作っています。
    整枝方法がよくわからなかったのですが、このブログはとても参考になりました。
    ありがとうございます。

  • >セルバチコさん
    プロ農家ではないので、あくまで僕個人のまとめ記事ですが、栽培のご参考になればと思います^^

    間違った点・疑問な点などありましたら、今後ともお気軽にコメント下さい

  •  はじめまして、過去のブログへ訪問させていただいています。週末に産直出荷している半農サラリーマンです。研究してますねー。参考になります。農業ネタ待ってます。

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