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それは間違った苗選びです!

 昨年、苗の出荷にまで調子に乗って手を出した僕ですが^^;、

これがなかなか勉強になる事が多かったです。

それもそのはず、自家用苗なら1品目を1年に1~2回作る程度ですが

販売用苗なので毎週のように播種。

 その時の気温、肥料、育苗の期間等もずれていくので、それをメモ

しながらひたすら種蒔きしたので、それなりに環境や栽培方法の違いや

コツも多少は実感出来ました。(たぶん・・・) 

 直売所では苗も野菜販売と同様、生産者が自由に出荷出来ます。

そしてもちろんのこと、出荷する品目はその時期時期で、

思いっきりかぶります><;!!

 野菜のように高回転で売れるものではないので、わずかな値段や

出来栄えで差をつけられるとかなりのダメージになります;。

早く売れて、早く定植して欲しい苗なら尚更冷や冷やものです。。。

 隣の家の芝生ではないですが、

 (うわぁ~~・・・こっちの人の方が見栄えが良い><!)

などと思う事もしばしば。

苗だけを生産・出荷してる生産者はさすがにスゴイなあ。。と。。

 
 さて、

これからいよいよ夏野菜のシーズン到来で、園芸コーナーにも

苗があふれてくるかと思います。

 こんな不束者の僕ごときでアレ(ドレ?)ですが、、

苗を作る側・売る側からの立場から見て、

「苗を買う際にちょっと知っておいて欲しい豆知識」

 野菜作りの参考書などに、よく書かれている苗の選び方。

「茎が太く、節間がつまっているもの」

「子葉がしっかりしているもの」

「葉ががっちりしているもの」

などなどが、大抵は書かれているかと思います。

 まあ、それはそれでおおよそ間違って無いですし、苗を作る側も

それは多かれ少なかれ意識しています。

 意外に大事なのはあまり参考書に書かれて無い2点を僕は

チェック点としておススメします。

まず、

 「大苗でない事」

よく、大きな苗を好んで買って行く人を見かけます。

苗というのはセルトレイやポットにしろ、その容器のサイズで

育てられる限界、期間というものがあります。

そしてそのポットのサイズによって最適な定植適期というものがあり、

そこで購入・定植出来ればベストという事になります。

 例えば、ピーマンの場合、9cmポットでは播種から40日前後、

12cmポットでは50日前後が定植適期であり、これ以上ポット生活を

送らせると老化苗になっていきます。

 一見すると、ある程度大きい苗の方がいかにも丈夫そうに見えますが

大事な成長期にもかかわらず、狭いポットの中でロクに成長出来ずに

無駄に時間を過ごしてしまってる事になるのです。

 このような老化苗は、若苗とくらべ何の得もありません。

少なくとも僕はそう思っています。

もちろん、植え付けてしっかり実がなる事もありますが、先に述べたように

大事な成長期に、ポットに閉じ込められて成長出来なかった期間が

ある以上、その野菜の一生として考えるなら非常にもったいない。

 まだポット内でのびしろがあるくらいの少し若い苗の方がおススメしたい。

じゃあどうやって選ぶかというのは主に葉の数。

例えば9cmポット基準で言えば、

ピーマンなら葉数9~10枚

キュウリなら本葉3~4枚

ナスなら葉数6~7枚

と、おおよそポット苗での最適な苗のサイズがそれぞれあります。

これ以上大きい、もしくは葉の数が多い苗はポットでの生育の限界を

超えています。そして根の行き場が無くなって老化していきます。

 そして

特に気をつけてほしいのが店頭に並んでから変化(成長)が

目に見えにくい野菜たち。

 ピーマン・オクラなどが良い例です。

あまり日の当らない売り場なら、平気で2カ月くらい放置されてる。

たまたま買いに来たお客さんはそんな事はわからないので、

何のためらいも無しに買って行ってしまうのを昨年よくみました。

心の中で、

(それもう2カ月も前の苗だって・・・><wwwww)

と、おもわず心の中で叫んでしまうw

 それにくらべ

枝豆やトウモロコシなどは、店頭に並べられてからもスクスク育ってしまう。

だからヒョロヒョロしてきたりと老化がはっきり目に見えてくる。

 トウモロコシなんか特に成長が早いので、良心的でない店では

30cm近くになっている苗を平気で売っている・・・。

ポットの中で30cmになったトウモロコシなんて、もし10cmくらいの頃に

定植していれば、すでに1m近くにはなっているはずです。

特にトウモロコシと枝豆は定植のタイミングが短いので気をつけを・・。

画像

 そんな老化苗を買って来て植え付けてしまうと、寿命は一緒なので、

あり得ない低さで穂が出る。そしてヒョロヒョロで、まるでススキのように。。

 
 これらを踏まえると、

「明らかに若い苗なら良いですが、怪しい苗は店員さんに聞くと良い」

いつごろ入荷した苗ですか?とね^^。

ちなみに僕は苗を買う場合、ほとんど「若苗」を購入します。

植え付けまで様子を見る事も出来ますし、畑への活着も良い気がします。

 「葉の色にだまされるなw」

 苗を出荷してくる他の生産者の中に、常に青々とした葉の苗を出荷

してくる方がいました。

「ナゼ、こんなにいい色をしてるんだろう。。。?」

と、いつも思っていました。

 硫安かなあ?尿素かなあ?などと、かなりその方法が気になって

仕方なかったのですが、その人は以前記事に書いた

「モンスターファーマー」の人で、僕も何度か自分の商品をあり得ない

場所に移動させられたりと、度々嫌な思いをしてるので話しかける気も

ありませんでした(キリッ)。

 ところが、

その「苗をいかに見栄えの良い濃い緑色にするか?」という試行錯誤に

終止符を打つ時がやって来ました。

 それは、その方法がわかったからでは無く、

「苗の葉は本来薄い(淡い)色をしているのが良好なのである」

という文献に行きついたから・・・。

科学的な詳しい事は省略し、簡潔に言いますと、

「葉色が濃い株は未同化の硝酸が多く含まれているため、病害虫に

弱い傾向にある」

という事でした。

 たしかに、冷静に考えてみれば、

「若い野菜(植物)の苗の葉が初期の頃から青々しいのは不自然である」

野菜の苗などは本葉~3枚くらいまでは元々の種、つまり親からの

栄養で育っています。(これも要ポイント)

その後、自分で栄養分を作る(つまり独立栄養)になる訳です。

 実際枝豆も若草色の葉から、徐々に濃緑色へとなっていきますし、

トウモロコシもピーマンもそうでした。

品種の特性でもない限り、赤ちゃん苗のうちからガッツリした緑色を

している事の方が不自然なんです。

人間で言ったら生後1年くらいで松崎しげるくらい真っ黒な様なものですw

 まあ、濃い緑色は見栄えが良いので、普通の人はそれを選んでしまう。

そのためにその生産者もわざと何かしらの肥料で色づけしているんだと

思います。

 あくまで、参考までにというくらいで覚えておいて下さい。

野菜の種類によっては最初から濃い色をした品目、品種もありますので。。

↓オマケ

ピーマンもこれくらい葉色が淡いくらいが良い苗です。

画像

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (2件)

  • はじめまして。
    これから苗を買いに行こうと思って検索していて、ここに辿り着き、とても興味深く、記事を読ませていただき、とても参考になりました。
    ただ、最近、老眼も始まり、ちょっと薄い文字を読むのが大変になってきて、薄いベイジュの文字を読むのにとても苦労してしまいました。
    今後も読み続けていきたいと思っているのですが、この状態だと非常にきついので、出来たら、黒や濃紺などの濃い色で記事を書いていただけるとありがたいと思いコメントさせていただきました。
    一度、検討していただけたら嬉しいです。

  • >なえさん
    ご閲覧ありがとうございます。
    各記事ごとに文字色やデザインが固定になるため、文字だけ濃くすることが出来ません;;。
    ごめんなさい・・;;。
    子の記事は少し修正しましたが、基本、野菜関係の記事は緑の背景にこんな感じになります。
    もしかしたらですが、テキスト形式で閲覧出来ればワープロ文字のように見れるかもしれませんので、機会があればお試し下さい。
    今後ともよろしくお願いします。

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